病気や疾患

Illness or disease

膵がん

膵がんについて

           

膵がんはそのほとんどが膵臓内部の膵管(膵液の流れる管)に発生します。一般に膵がんといえばこの膵管にできたがん(膵管がん)のことをいいます。
厚生労働省による調査では、膵がんの年間死亡者数は増加傾向にあり、がんによる死因の男性5位、女性では乳がん(5位)を上回る4位になっています。特徴として、症状が出たところにはすでに進行していることが多く、難治性のがんの代表とされています。
2003年〜2005年のがん統計調査での膵がんの5年生存率は7%と報告されています。とはいえ、大きさ1cm以下の膵がんの5年生存率は80.4%、大きさ1-2cmの膵がんの5年生存率は50%と報告されており、膵がんの手術後に良好な生命予後を得るためには、Stage I A(腫瘍が膵内に限局しており、最大径が20mm以下でリンパ節転移が無いもの)以下の段階での早期診断が必要です。

膵がんの危険因子について

黄疸や上腹部痛・背部痛、体重減少などの症状が出現した時点で診断された膵がんの大半は進行期であり、残念ながら長期の生存は期待できません。したがって、早期に診断するためには症状が出現する前に高リスク群を囲い込み、適切な検査を行い、フォローアップすることが肝要です。膵がん診療ガイドライン2016年版によると膵がんの危険因子としては家族歴、喫煙歴、飲酒歴の他に合併疾患として糖尿病、肥満、慢性膵炎、膵のう胞、膵管内乳頭粘液性腫瘍の存在などが挙げられています。

膵がんの症状について

腹痛、食欲不振、早期の腹満感、黄疸、体重減少、糖尿病の新規発症、腰背部痛などがあります。初期には食欲不振や嗜好の変化などの漠然とした症状であることが多く、他の腹部疾患でも同じような症状が出ることもあり、早期の診断につながる膵がん特有の症状はありません。

膵がんの診断法について

腹部症状や糖尿病の発症がみられた場合は膵がんの可能性を考慮して検査を行うことが推奨されています。膵がんの高リスク群に対しては膵がん診断に一定の有用性がある腫瘍マーカーや血中膵酵素を測定し、腹部超音波検査を行います。その結果、異常所見があれば造影CT、造影MRI、MRCP、超音波内視鏡検査などによる精査を行うことが推奨されています。

腫瘍マーカー

           

膵がんの腫瘍マーカーにはCA19-9, SPan-1, DUPAN-2, CEAなどがあります。異常値を示す割合(陽性率)はCA19-9で70-80%、SPan-1で70-80%、DUPAN-2で50-60%、CEAで30-60% ですが、早期の膵がんでは腫瘍マーカーは異常値を示さないことが多いことに注意が必要です。

腹部超音波検査

腹部超音波検査は簡便で患者さんへの負担のない安全な検査法として、外来診療や健診において有用です。ただし、消化管のガスや肥満により超音波が反射・減衰し、膵の描出が困難な場合があり、病変の存在する部位によっては腹部超音波検査だけでは発見できないことがあります。腹部超音波検査による小病変の描出率は低いですが、膵管の拡張や嚢胞の存在などの間接所見が膵がんのスクリーニングに有用です。

「大阪早期膵がんプロジェクト」
について

膵がんの早期診断目的とした地域の連携システムとして広島県尾道市医師会とJA尾道総合病院の取り組みは「尾道プロジェクト」として知られています。かかりつけ医の診療所で膵がんの高リスク群に対する腹部エコーと血中膵酵素測定を行い、JA尾道総合病院では専門的な検査を行うことで、小膵がんの診断と治療に大きな成果をあげています。
大阪の都市部においても同様のプロジェクトがあり、当院は5つの基幹病院(北野病院、淀川キリスト教病院、大阪市立総合医療センター、大阪府済生会中津病院、大阪赤十字病院)で始まった「大阪早期膵がんプロジェクト」に参加しています。

実際の流れ

当院で行う検査
〈腹部エコー、採血で異常がないかどうか調べます〉

  • 膵管の拡張 
    膵のう胞 
    採血で異常値

  • 基幹病院で精密検査

胆のうがん・胆管がん

胆のうがんは、体のお腹の中にある胆のうという袋の形をした臓器に発生するがんのことです。一方、胆管がんは、胆のうにつながる胆管という臓器に発生するがんです。

症 状

右上腹部の痛み、黄疸(目・皮膚・尿が黄色くなること)、便が灰白色になった場合はすぐに受診し、診察を受けてください。その他、皮膚のかゆみ、発熱、嘔吐などがあります。
胆石や胆のうポリープがある場合は無症状でも定期的に検査を受けてください。

原 因

胆のうがんになる人の多くは胆石症があると言われています。また、胆のうの壁が厚くなる胆のう腺筋腫症や胆のうポリープという良性の疾患が、がん化して発生することもあります。肝内胆管がんはB型肝炎やC型肝炎が原因の一つに挙げられています。また、肝内結石症による長期的な炎症により肝内胆管がんの発がんリスクが高くなるため、予防的な手術が進められています。

治 療

手術による摘出が第一選択です。手術が困難な場合は化学療法などを選択します。

肝がん

肝がんには、肝臓そのものから発症した原発性肝がんと、他の臓器のがんが肝臓に転移した続発性肝がん(転移性肝がん)があります。
原発性肝がんの約90%が肝細胞がんで、約10%が胆管細胞がんです。一般的に肝がんというと肝細胞がんを指しています。

原 因

肝細胞がんは他臓器のがんと異なり、多くは基礎疾患として慢性肝炎や肝硬変といった慢性の肝臓病があり、肝細胞の破壊と再生を長期にわたり繰り返すことが、発がんの大きな原因であると推定されています。

症 状

がんが直径5~10cmの大きさになると、腹部が張った感じや腹痛などの症状を起こすこともありますが、5㎝以内では症状はなく、腹部超音波、CTなどの検査で発見されることがほとんどです。
がんが大きくなるにともない、肝機能の低下がみられます。また、もともとある肝硬変などの慢性の肝臓病が悪化した症状として、黄疸や腹水の増加などが現れることもあります。

診 断

肝がんの診断は、血液検査と画像診断法(腹部エコー、CTなど)により行われます。どちらか一方だけでは不十分です。また、血液検査や画像診断法を駆使しても「肝がん」と診断がつけられないこともあり、その場合は針生検といって、肝臓の腫瘍部分に針を刺して少量の組織片をとり、顕微鏡で調べることも行われることがあります。

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